作家、演出家、前川知大の鈍ら(ナマクラ)な日々。時々切れ味の良い日も。かなり不定期更新。
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前川知大          (まえかわともひろ)

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  • 海の生き物とキノコと豆、乾物が好きです。F1と料理が好きです。UMAや地獄の関係者も好きです。漬物だけは勘弁してください。
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2012.07.23 Mon
暗いところからやってくる
KAATこどもとおとなのためのお芝居
「暗いところからやってくる」
http://www.kaat.jp/pf/kuraitokorokara.html
昨日は子供たちを招いてのプレビュー公演だった。

対象年齢は小学生から。
低学年の子が多かったようだ。
みんな最後まで集中をきらさず食い入るように見ていた。
つまらない時大人は寝るが、子供は騒ぐ。
爆睡する大人と大暴れする子供、そんな客席になったら悲劇だ。
子供は大人と違って容赦ないので、こちらもいつも以上に慎重になる。
物語の全てを理解できるのは、4年生くらいからかなぁと思っていたが、みんな結構分かってて嬉しかった。
「子供ナメんな」と私も子供の頃ことあるごとに思ったが、恐れ入りました。
大人になると、自分が子供だった頃を忘れがちになり、抽象化理想化された子供像を自分の中に持つようになる。
子供が無邪気と思ってる大人は無邪気だ。
子供らしくしなさいと言われても、その命令に背くのが子供の本義だし、大人しくしろ、という命令はあまりに子供じみてる。
子供とはこういうものだ。そんな存在しない子供に合わせて何かをしても、大抵は的外れになる。
子供の頃、そういう先生や大人に「分かってねぇなぁ」と感じたし、
自分を子供扱いしない本当の言葉で話しかけてくる大人は、「信用できる」と感じた。
それは物語などフィクションの世界でも同じだった。
そんなことをいちいち思い出しながら書いた。

「信用できる」本当の言葉とは、ま言葉自体もそうだか、問題は態度だ。
言葉の扱いにまだ長けていない子供の頃は、「態度」へのセンサーの方がよく機能していたように思う。
何を言うかよりも、それを言ってる時、その人がどんな感じなのか、それを見ている。
言葉で褒められても、「お前なんかどうでもいい」とメッセージを受信したり、
あの先生には怒られてもそんなにムカつかない、とか。
この映画、めちゃくちゃだし全然意味分かんないけどとにかくスゲェ気合いだ、コイツ本気だ、という方が記憶に残っている。
本気で気合入れれば伝わる、なんて思っていないが、とにかく思ってないことは言葉にしても伝わらない。

何をどう言うか。
何は台本だ。どう言うかは演出だ。
台本の時点では、小学生低学年にはやや難しいか、と思った。
でも言葉、つまり論理は理解出来なかったとしても、楽しめる工夫はある。
言い方が面白ければ楽しめるので、飽きさせない工夫を演出でしなくてはならない。
それも物語に沿ったかたちで。定期的に一発ギャグを入れるような下品な真似はできない。
(でもウンコとか言うとウケるんだよなぁ……実際使ってるし)
演出、俳優、スタッフ、皆で美しいバランスを考えた。
昨日のプレビューの反応だと、なんとか物語の最後まで子供たちを連れていけたと思う。
終演後、演出の小川さんが子供たちと質疑応答。面白かったし、ちゃんと怖かったらしい。
沢山のフィードバックがあった。

言葉に分からない部分があっても、登場人物の感情は伝わってくる。
主人公の感じる恐怖を、子供たちがちゃんと共感してくれていて、本当に嬉しかった。
それを表現したかったのであり、細部はそれを補強するための情報にすぎない。
そこら辺は理屈がないと納得しない大人向けの部分でもある。

今回、お化け屋敷的な「怖さ」の演出もあるが、大切にしたかったのは主人公(中学生)の感じる、もっと内面的な「怖さ」だ。
大きなものを抱えて孤独になっていくような恐怖。
お化けよりももっともっと怖いものが、これからの人生、キミたちを待ち構えている、なんて言う気はないが、くれぐれも大人の皆さま、教訓的なメッセージを引出して「はい分かった」とタンスの奥に放り込むような見方はしないでほしいと願う。
教訓も深いテーマもありませんよ、なんせこれは「子供のためのお芝居」なんですから、大人の皆さま安心して観に来てください。
もちろん、子供にはまったく違うことを言いますけど。

ちなみに昨日はプレビューなので、個人的に知り合いの子供で、未就学児の子に見てもらったが、十分楽しめたようだ。
なので小学生低学年でも大丈夫。ぜひぜひ、お子さんを連れて観に来ていただきたい。
(本番は未就学児不可となっています、申し訳ありません)

IMG_0758.jpg
終演後、子供たちと舞台上で。
まだ初日まで数日あるので、さらに良くなるので楽しみだ。



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